GLE 450 4MATIC Sports(ISG搭載モデル)
2019年6月、SUVのコアモデル“GLE”が7年ぶりにフルモデルチェンジされ、
最新技術と装備を搭載して4世代目として登場した。早速、ココロ弾んだインプレッション…。
目の前には最近のメルセデスにならったイカつく、押しの強いフロントグリルを設えたエクステリア。斬新さに更なる磨きをかけたインテリアと機能美を備えたインパネ周り等を覗き込むと「さぁどうぞ!」「ごゆっくり…」と運転席へと誘われる。少し車高も高いがよじ登るほどでもないドライバーズシートに落ち着く。想像していたより数々の装備に取り囲まれる。窮屈ではないが、コクピットとしての一体感が強い。それは、のちのドライビングを愉しいものに変えてくれるための設えだった。
他のクラスと比べるとひとまわり大きく包み込むようなシートで程よくホールド感がある。計器類は最新のメルセデスにあるレイアウトとなっており、操作感は、他のクラスからの乗り換えでも迷いがないのがいい。とはいえ現在のメルセデスの持つ最新技術の全部乗せで、Aクラス、Bクラスで話題となり「ハイ!メルセデス」でおなじみの対話型インフォテインメントシステムMBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)が当然のごとく採用されている。
SUVは世界的なブーム再来のようで、メルセデスのSUV比率も約2割と増大しているようだ。 GL=SUV。GLEはいうなれば“Eクラス”の車格設定である。 GLEの初代は“Mクラス”として約30年前に登場。5年ほど前にラインナップの車名変更があり“GLE”となった。“Mクラス”からの流れで4世代目となる新型GLEは、プレミアムSUVとしての特性はそのままに、内外装デザインを一新し、最新技術と装備を搭載して生まれ変わった。
最近メジャーになってきた、直列6気筒 3ℓ DOHCターボ とISGを搭載したモデル。ISGはスターターと発電機の機能を併せ持つシステムで減速時のエネルギー回生や加速時のトルクアシスト等に活躍する。メルセデスのISGはエンジン出力軸直結型のシステムで48ボルト電源対応のマイルドハイブリッド。 燃費改善にも期待できる。 エンジンスタートボタンを押すと小気味いい静かで、振動を感じない直列6気筒のスムーズさに一昔前のクロカンSUVとのギャップを感じずにはいられない…それは衝撃的!
メルセデスは世界初というものも多く…。世界初採用のサスペンション機構“E-アクティブ ボディコントロール”は4輪それぞれのエアサスペンションを個別に電子制御し、最上の乗り心地を提供するというもの。乗り味は一クラス上の“GLS”に通ずるものがある。今回の宿までの300kmオーバーの道のりもラグジュアリーでストレスのないドライブを楽しむことが出来た。
今回Aピラー(運転席前の柱)が少し立ちあがりフロントウィンドウの傾斜が大きくなったようで乗車姿勢もアップライトとなり、車高が高い分車両周りの見切りも良く、ボディサイズもひとまわり大きくなった割に取り回しは気が抜けるほど楽。乗降性も改善されたという恩恵もありそうだ。 突然のガレ場でもスイッチ一つで車高が上がり、スポーツモードはゴツゴツした感はなく走り屋さんには物足りないが、ステアリングの応答性や、オーバースピードでも回頭性の良さは光る。路面を掴んでいる感じで不安はない。
クローム仕上げのアンダーガードと2本のパワードームを備えたボンネットはSUVとしての存在感とパワーを表現し、全体的なエクステリアデザインは“センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)”メルセデス・ベンツのデザイン思想が盛り込まれ、豊かな感性と溢れる知性が調和した力強い存在感がメルセデス然としている。先代に比べ、特徴的なキャラクターラインはないも のの、すっきりした面を強調して、コンセプトとして必要なものを残すデザインとなっている。
力強いCピラー(前から3番目の柱)と特異なリアクオーターのガラス周辺のデザインは、初代Mクラスから新型GLEまで代々引き継がれている個性的なデザインである。
空力は関係ないと思われがちなSUVだが、色々な対策によりエアロダイナミクスは大幅に改善され、この車格帯ではトップのCd値0.29(本国仕様の参考値)となっている。高速での静粛性はまさに“Eクラス”同等とも感じる。
インテリアのコックピットディスプレイは、新型AクラスやBクラスと同様、12.3インチのディスプレイ2枚を一体のガラスカバーで連結したワイドでスタイリッシュな装備となっている。中央側のディスプレイ(主にナビゲーション表示面)はタッチパネルとして機能し、併せてステアリングスイッチ、センターコンソール操作部分と3つの操作部に加え、「ハイ!メルセデス」の音声で一部の操作も可能である。
センターコンソールには、らしい装備として大きなアシストグリップが左右にデザインされた。はじめは違和感しかないが、オフロードや高速でのカーブ等、悲鳴を上げる助手席ばかりか焦ったドライバーも握ってしまうほど、いい塩梅である。
全長が105mm、ホイールベースが80mm延長され、居住性や積載性が更に向上した。 余裕の広さとは言えない新採用のサードシート(1人掛け×2)は全モデルに標準装備され、収納すると荷室として平らになる。思いのほか使い勝手は いい。ラゲッジスペースは、サードシートを使用しても160ℓで、セカンド、サードを倒すと2,055ℓの最大容量となる。GLEは全車3列7人乗りとなる。荷室にも電動系のスイッチがいくつかあるが、中でも車高を約5cm下げるスイッチは活躍する場面がありそうだ。
この新型GLE、分厚い取扱説明書などロクに読まずのインプレッションだが、オーナーとなった暁には、装備を隅から隅まで理解して存分に愉しむ という約束をしたい! ドライブ中のドライバーの健康状態も管理、アドバイスしてくれる機能も備わっているようである。 …にしても1,000万円オーバーのメルセデス。それも新型で世の中にまだそう流通していないGLEをインプレッションできたこと。まわりの注目も浴び、優越感に浸れることもあった、いつもながらの幸せ者である…。
これまた、何となく手が届くような錯覚に…いや、とんでもない! 宝くじでも当たればなぁ…って、最近、小心者の小生、少しだけ買ってみたりしている。それもネットで…。
是非ご試乗いただき、新しい装備や使い勝手等、必ず感動いただける1台である。
Mercedes-Benz GLE 450 4MATIC Sports
主要諸元 ●全長×全幅×全高:4,930×2,018×1,795mm●ホイールベース:2,995mm ●重量:2,390kg●エンジン:直6 DOHCターボ゙●排気量:2,999cc ●最高出力:367ps/5,500-6,100rpm●最大トルク:51.0kgm/1,600-4,500rpm●WLTCモード燃費:10.3km/ℓ●トランスミッション:9速AT ●タイヤ:275/50R20●乗車定員:7名●税込み価格:1,132万円(税8%)
◎今回の取材車両の本体価格以外のオプション
○ボディカラー:イリジウムシルバー(775)メタリックカラー:9.1万円/○パノラミックスライディングルーフ(挟み込み防止機能付き):18.0万円/○ブラウンウォールナットウッドインテリアトリム(マッ ト):無償/○AMGフロアマットプレミアム:10.8万円 ◎その他ラインナップ GLE 300d・2.0ℓ 直4ディーゼルターボ (245ps) 940万円(税10%込) GLE 400d・3.0ℓ 直6 ディーゼルターボ (330ps) 1,089万円(税8%込)/1,109万円(税10%込) ※変速機は全車、9速AT、駆動方式は手の込んだフルタイム4WD。 ※ユーザーへのお届はGLE 300dのみ11月以降(予定)だそうな。
Mercedes-Benz GLE 450 4MATIC Sports(ISG搭載モデル)
かつてない豊かな毎日のために。
時代の先を見通し、プレミアムSUVという、まったく新しい価値を創造したGLE。 新たに手にしたのは、最先端のパワートレイン、シャーシ、ボディが実現する、オンロードでの意のままの俊敏なドライビングと、さらに逞しくなったオフロードでの走破性。さらに新搭載のMBUXが、自然な会話を通してナビゲーションの目的地設定やエアコンの温度調整などをサポート。 インテリジェントドライブが、Sクラス同等の世界最高水準の安全性能で大切な人を守ります。そして、Cd値0.29というクラス最高水準の空力性能が研ぎ澄ませたエクステリアは、すべての道で力強い存在感を放ち、7人乗りのインテリアでは上質な時間をさらに多くの人とシェアいただけます。 GLEは、そこに溢れる数々のイノベーションとともに、プレミアムSUVの理想をいつまでも追い続けます。
どこまでもパワフルで滑らかなドライビング。
新開発の3.0ℓ 直列6気筒直噴ターボエンジン+モーター兼発電機として機能するISGは、力強い吹け上がりをアシストし、高度な環境性能に貢献。
大切な人を守る、世界最高峰の安全性能。
明るく広い視界を実現する最先端のマルチビームLED、ステアリングに手を添えているだけで前走車との適切な車間をキープするアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック、右折時の対向車との衝突の危険回避もサポートするアクティブブレーキアシストなどが、世界最高峰の安全性能を実現。
上質で心地よいゆとりをもたらす、GLE初の7人乗り。
2列目シートが電動で前方にスライドすることで、スムーズに乗り降りできる2人掛けの3列目シートを装備。50:50可倒式で普段はラゲッジルームフロアにすっきり収納でき、必要なときには素早く設置できます。
最先端の機能、美しい造形、贅沢な素材が創造する、次世代の快適空間。
水平基調の立体的な造形の隅々にまで上質な素材をあしらいながら、シンプルで美しいディスプレイ、スクエアなエアアウトレット、センターコンソールをレイアウト。
新たな次元の快適空間を創造するエナジャイジングパッケージと追加機能
乗る人にリフレッシュやリラックスをもたらすエナジャイジングパッケージは、空調、照明、音楽、パフュームアトマイザー、シートの快適機能などをトータルでコントロールします。 さらに、Garmin vívoactive®3スマートウォッチ*を使えば、心拍数やストレスレベルを分析し、最適なプログラムを提案する追加機能が利用できます。
個性豊かな走りが選べるダイナミックセレクト
パワートレイン、サスペンション*などのパラメーターが変化。 快適性を優先する「Comfort」、燃費を優先する「ECO」、スポーティな「Sport」、力強いオフロード走行のための「Offroad」、自由にカスタマイズできる「Individual」が選べます。
詳しい情報は右記サイトでご確認ください。The GLE