メルセデスのある暮らし
「プレシャスタイム・プラス」

ついに本誌もメルセデス・ベンツ　フラッグシップモデル、Sクラスを試乗するタイミングとなった。数多の輸入車とは品格、地位、性能…まったく異なる、別次元の存在と認識しているクルマだけに、運転操作をはじめとする車両の扱いには、終始、緊張が走った。
車種構成上、さらに上級グレードのＡＭＧ、マイバッハ等もあるが、一般的に“Ｓクラス”と呼ばれているグレードは、現在4つのラインナップとなる。今回は中でも唯一標準ボディが設定され、価格が最もリーズナブル（？！）なＳ400を試乗することが出来た。このＳ400、その存在の意義…決してSクラス入門モデルではなかった。グレードによって意図する使い先は、明確になっている。今回のレポートは、そのほんのごく一部を感じ取れる貴重な体験となった。

乗り込んだドライバーズシート回り、そこに満ちるのは、長い歴史に培われた高度な機能性と、熟練のクラフトマンシップで丹念に仕立てられた最上級の素材がもたらす、最高峰の快適性。しばらく、エンジンも掛けず、静寂の時を感じることも心地いい。
基本ロングホイールベースのラインナップの中、3,035mmのコンパクト？なサイズ。全長はロングに比べ△130mm。車両重量も２ｔを切る。クラスの中では、軽量モデルの位置づけで、S400のみに設定されたディメンジョンとなっている。そのサイズ差はパノラミックスライディングルーフの後席上部分で確認できる。ロングに比べると、小ぶりなサンルーフは前後方向に130mm短い。この差が、まんま後席の足元スペースの差（＝全長の差）となっている。ロングはまさに後席のために設えられたサイズ。運転手つきの送迎カー、ショーファードリブンカーとしての空間を確保し、後席の方の為の装備、機能、仕上げが施されている。…ということになる。

“Mercedes me connect”は新しいテレマティクスサービス。クルマに通信機能を持たせ各種のサービスを受けられる。スマホの操作でドアロックの開閉や車両の位置をアプリの地図上に表示したり…。スマホの画面を指でクルクルまわすだけで、クルマから降りて車庫入れできる機能も話題だ。進化したハイテクの搭載で、フラッグシップモデルの地位は更に磨きがかかり、揺るぎない。…Ｓクラスは、自動運転へと限りなく近づいた。

コースは、海ほたる起点に、君津、久留里、勝浦、鴨川…。主なる高速道路から、一般道へ。山間部のワインディングは強気で突っ込んでくる大型ダンプとギリギリ離合、スリルと共に軽快に、走り抜け、穏やかな太平洋で終着となる。そう慣れていない左ハンドルでも、車両の感覚はつかみやすかった。とても相当な距離を一気に走り抜けてきたように感じない。スポーツモードでの走りは、ストレスなく、むしろ走りを楽しめたように感じる。ほんの少しの汗は、爽快感へと変わった。

先進のインテリジェントドライブ、テクノロジーの恩恵は随所に現れる。普通に、スピードを調整し、車間距離をキープしながら前車に追従。手放しでもカーブを無難に曲がっていく。極端には、腕組み、胡坐をかいても　快適なドライブを楽しめる。その進化版の機能は停止後30秒以内であれば、アクセルを踏まずに再発進してくれる。現行のシステムは、ステアリングに手を添えることが条件。手放しが続くとメッセージで警告。更に無視すると、ドライバーが気を失う等、何らかの異常と判断し、車線を維持しながら自動的に緩やかに減速。最終的に停車させる。更に、ハザードランプにより周囲に異常を知らせ、他の車両を巻き込むことも少なくなる。自動運転的な動きの細部はさらに磨かれた。

スポーツモードを選ぶと、キビキビ感がドライバーに伝わる。実際のサイズよりも軽快に感じ、Sクラスの懐の深さを改めて実感する。オーナーカーなのかショーファードリブンカーなのか？ということが、グレード選択の一つの判断材料となる

S-Class Sedan　メルセデスが築き上げてきた哲学と情熱が生んだ最高峰。

Intelligent drive

自動運転に大きく近づいた
インテリジェントドライブが叶える
メルセデス最高峰の安心と安全

安全性、快適性、ストレス軽減を、高度な次元で統合するのが、インテリジェントドライブ。新型Sクラスは、
最先端テクノロジーを惜しみなく注ぎ込むことで、
究極の未来に近づく、大きな飛躍を果たしました。
それはまさにネクストレベルのインテリジェントドライブ。自動車が手にする革新的な知性によって、
かつてないレベルの安全で快適なドライビングがご体感いただけます。
※詳しくは下記サイトでご確認ください。http://www.mercedes-s.jp/sedan/intelligentdrive/?h=id1

Mercedes me connect

スマホとクルマがつながって生まれる、便利や安心がさらに広がる。
リモートパーキングアシスト＊1
クルマの外から、スマートフォンのアプリで、駐車操作が可能。並列・縦列駐車の場合（日本初の機能＊2）は、車両が駐車スペースを検知したら、クルマから降り、スマートフォンの操作だけで駐車することができます。また乗り降りしにくい狭い駐車場などで駐車するときに、駐車スペースの前でクルマを降り、クルマを直線的に前後に動かすことができ、乗り降りが楽になります。

＊1：S 600 ロング、Mercedes-AMG S 65 ロングには、装備されません。
＊2：縦列・並列駐車のリモート操作は、日本初の機能となります（2017年8月現在、自社調べ）。
無料でご利用いただける期間：3年

Comfort

五感のすべてをかつてない心地よさで満たす快適性。
メルセデスのフラッグシップセダンとして、圧倒的なゆとりの空間の隅々にまで、究極のラグジュアリーを追求したSクラスのインテリア。
そこに満ちるのは、長い歴史に培われた高度な機能性と、熟練のクラフトマンシップで丹念に仕立てられた最上級の素材がもたらす、最高峰の快適性です。その時の気分にふさわしい最高の空間を創り出すアンビエントライトなどとともに、乗る人のすべての五感をかつてない心地よさで満たします。

Technology

未来を颯爽と駆けるための、メルセデス最先端の高効率テクノロジー。

快適性、効率性、俊敏性を備えた電子制御9速A/T 9G-TRONIC

ダイナミックなレスポンスによる爽快なドライビングフィールと高い静粛性を同時に実現。
さらに多段化による滑らかで俊敏な変速により、上質なスポーティドライビングが愉しめます。
また、パドルシフトを使えばドライバーの意のままにシフトチェンジが行えます。伝達ロスの低減などによって燃費向上も実現します。

マジックボディコントロール（ダイナミックカーブ機能）

フロントガラス上部の内側にあるステレオマルチパーパスカメラで前方の路面の詳細な凹凸を検知する「ロードサーフェススキャン」を搭載。
これをもとに、油圧ユニットに組み込まれたコイルスプリングのトラベリングポイントを理想的な位置に修正。最適な減衰を可能にする連続可変ダンピングシステムとともに完璧に近い乗り心地を発揮します。

次世代の俊敏性、快適性、環境性能を実現する全天候型フルタイム四輪駆動システム4MATIC

様々な天候や路面状況下で最適なトラクションを発揮。オンロードでは、コーナリング時や高速走行時の高い安定性を実現。スポーティなドライビングが安心して愉しめます。また、オフロードや雪道などでは、タイヤの空転や横滑りを抑制し、高い操縦性や走行安定性を確保。軽量コンパクトな設計などにより燃費向上にも貢献します。

※画像は一部日本仕様とは異なります。